2015年4月2日木曜日

マレーシア映画ウィーク


マレー系少女と華人少年の恋の行方を描く『細い目』(2004)
多言語ゆえの多色字幕版も上映予定


あの名作にまた会える!


マレーシア映画の特集といえば2年前の「シネ・マレーシア」が記憶に新しいが、また別の主催者による「マレーシア映画ウィーク」と題された特集上映が4月11日〜19日、シネマート六本木で開催される。

今年は2005年の東京国際映画祭で「アジア映画賞」を受賞し、旋風を巻き起こした『細い目』の日本初上映から10年目の年に当たる。監督のヤスミン・アフマドはマレーシア・ニューウェイブを牽引して来た中心人物だったが、2009年に惜しくも急逝。しかし、彼女の残した作品群は色褪せるどころか、民族・宗教対立の融和が求められる時代にその輝きを増している。




ジャパン・プレミア4作を含む充実の14プログラム。食文化の講座も。


ヤスミン監督の名作「オーキッド・シリーズ」『タレンタイム』(’09)『ムアラフ改心』(’08) を中心に、ホー・ユーハン監督『心の魔』(‘09)、ジェイムズ・リー監督『黒夜行路』(‘09) など過去に評判となった作品や、ピート・テオが企画した15人の監督による短編集『15Malaysia』('09)、昨年の東京国際映画祭で大評判となったエドモンド・ヨウ監督『破裂するドリアンの河の記憶』('14) など近年新しい動きをみせるインディペンデント作品を一挙上映。『タイガー・ファクトリー』('10)で注目されたウー・ミンジン監督の最新作『盗人の第二の人生』('14) はジャパン・プレミアだ。そのほか、食文化に焦点をあてた「マレーシア文化講座」(おみやげ付き)を含む全14プログラムがラインナップされている。

オーキッドを演じたシャリファ・アマニほかゲストも多数来日する。多民族国家マレーシアならではの多言語・多文化社会、その多様性から生み出される刺激的な映画表現をぜひお見逃しなく

久しぶりの上映になるホー・ユーハン監督『心の魔』(2009)

日本初上映のウー・ミンジン監督最新作『盗人の第二の人生』(2014)
昨年の東京国際映画祭で大評判となった
エドモンド・ヨウ監督の『破裂するドリアンの河の記憶』(2014)
『黒夜行路』(2009)のジェームズ・リー監督が企画した
オムニバス・ホラー『スリードア・ホラーズ』(2013/2014)

シャリファ・アマニ監督作の短編『イヴ』(2013)は
ピート・テオ企画の『15Malaysia』(2009)と同時上映



期間:411日(土)~19日(日)
会場:シネマート六本木
入場料 前売1400(別途WEBサービス使用料・発券料が必要) 
    当日1700
主催 : 混成アジア映画研究会 / マレーシア映画文化研究会 /ODD PICTURES


そのほか韓国・台湾・香港映画の特集上映も


「マレーシア映画ウィーク」はこの夏惜しまれながら閉館されるシネマート六本木の「ありがとうシネマート六本木 —劇終— THE LAST SHOWのプログラムの一環として開催される。そのほか「韓流祭」(現在上映中)、「台湾シネマコレクション2015418日~58日)、『韓流シネマコレクション2015」(5月9日より)「香港電影天堂 最終章」(未定)も企画されている。アジア映画フレンドリーな映画館が無くなるのは本当に残念だが、素晴らしいラインナップなのでこちらも要チェック。詳しくは特設サイトで。


ありがとうシネマート六本木 —劇終—THE LAST SHOW